ディディエールシカクワガタをブリードしてみたい!
産卵セットを組んでみたいけど、
- 組み方は?
- まず何を準備する?
- 実際にブリードする前に覚えておいたほうがいいことは?
- 初心者の自分にもできる?
そんな悩みをすべて解決できるよう順序をつけて説明します。
今日から産卵セットの組み方はご理解頂けるかと思います。
分かりにくい部分などは実際の写真を載せてますので、より具体的にあなたに伝わり、
ディディエールシカクワガタの産卵セットの組み方はマスターして、安心してブリードを楽しんで頂けることをお約束します。
ディディエールシカクワガタの産卵セットを組む際、抑えておくべき3つのポイント
まず、いきなり産卵セットを組むと失敗します。
どうしてなのかこれから説明しますが
順序を追って説明していきますのでご理解をお願いいたします。
以下の3つが抑えるべきポイントになります。
- ペアリング時期
- ペアリング方法
- 産卵セットの組み方
ペアリング(交尾)の時期
クワガタにも寿命がありますので、おそらくみなさん蛹から羽化したら早めにペアリングさせたいと思うんです!(私もそうでした!!)
早くしないと寿命が。。。
焦るのはすごく分かるんです。
ですが、クワガタも人と同じで若すぎてもダメ、老いすぎてもダメってことなんです。
じゃあ、まず寿命は?
ここでの寿命の定義ですが、幼虫期間は省いて、羽化後の成虫になってからの期間でお話します。
ディディエールシカクワガタの寿命は1年ほどです。
そこで私がオススメするペアリング時期は、羽化後3~6か月後です。
寿命が1年あることが分かった上で、3~6か月置くことは可能ですよね?
気持ちは分かりますが、急ぎ過ぎると必ず失敗します。
ペアリング方法
きちんと我慢して成熟を待てた方は次はペアリング(交尾)ですね
一般的にクワガタって♂と♀一緒に入れとけば大丈夫でしょ?と思うのは非常に危険です。
仮に♀が成熟前だった場合は、♂がペアリング行動に入ると♀は逃げ回ります。
その結果♂は怒って♀を挟むようになります。
種類にもよるのですが、ディディエールシカクワガタは♀を挟みやすい種類です!
今まで大事に育てた成虫も♂に挟まれて♀が亡くなることも結構あります。
挟まれることにより、弱ってしまって産卵途中で力尽きたり
何一つ良いことはありません。
飼い主が守ってあげましょう!
♀に危害がなくペアリングするには
- ハンドペアリング
- 顎縛りして同居 この2択です。
ハンドペアリングとは
♂と♀を1つのケースに入れてペアリングを目視で確認する。
もしも、♂が♀を攻撃するようなら、人為的に引き離し♀の安全を確保する。
ハンドペアリングには人為的に目視が必要。
つまり、ペアリング中はずっと確認している必要があります。
長ければ1時間程度。
メリットとして確実にペアリングが完了していることが確認できます。
顎縛りして同居
ハンドペアリングしてるような時間が取れない方はこちらを参照ください。
先ず、こちらは一切人為的確認をしない前提で書きます。
先にデメリットから言いますと、前者1時間で確実にペアリング出来るのに対して
こちらは最低3日間程度がペアリングに必要な時間となります。
急ぐ事情がある場合などはハンドペアリングをオススメいたします。
では、顎縛りして同居ペアリングについてお話します。
必要なもの
- インシュロック3本
- ニッパー これだけで大丈夫です。
作業方法
先ずインシュロックを2つ輪っかを作る
輪っかをクワガタの内歯より根本側に設置※内歯よりも小さく絞る・もう1本インシュロックが通るくらいのゆるみが必要!
3本目インシュロックを2つの輪っかを通す
この際、顎の上側で3本目インシュロックを通すことを意識してください!!
仮に下側になると、♂がゼリーと食べられなくなって亡くなる可能性があります。
あとは3本目のインシュロックを絞って行くとクワガタの顎も閉じていきますので、
顎の先端同士が引っ付くくらいまで絞ってあげれば大丈夫です。
あとは1つの飼育ケースに3日間~1週間程度一緒にいれておけばおおよそokです。
おおよそというのは、1週間同居してもペアリングできていない可能性もあります。
その場合にはその後の産卵セットの状況を確認して、産まないようであれば再度ペアリングする事になります。
産卵セットの組み方
ペアリングが完了したら産卵セットですね。
必要なもの
- スクレーパー
- トロ箱(なくてもビニールシートなどで代用可)
- ケース(できれば一番長いところが30cm以上)
- 産卵木(できれば柔らかめの材)
- マット(微粒子で発酵が進んだものがオススメです)
産卵セットの組み方
1.先ず準備する事として、産卵木の加水とマット(土)の加水します。
産卵木の加水は水を張ったバケツに産卵材を漬け込んでおきます。
時間は30分程度で大丈夫です。(バクテリア材の場合は加水は不要です。)
30分後、産卵木を取り出してスクレーパーで樹皮を剥きます。
これで産卵木の準備は完了です。
次はマットの加水です
トロ箱にマットを出します
出来るだけ広く土を混ぜるスペースがあったほうがいいです。
トロ箱がない時は大きなビニールシートの上でも大丈夫です。
ビニールシートの上にマットを5L程度開け、水を混ぜていきます。
この時、水を含んでいる部分と乾燥している部分がないように十分に下から攪拌する事。
加水の加減としては片手でマットをぎゅ~っとして水が染み出る手前くらいです。
2.次にケースにマットを5cm程度入れて握り拳でぎゅっぎゅっと締固めます。
3.すると5cmのマットが2cmくらいになりますので、その上に産卵木を置きます。
4.産卵木の上からマットを被せます。
産卵木が見えなくなる程度いれてしまってok
5.また握り拳でぎゅっぎゅっと締め固めるのですが、産卵木とケースの間や産卵木と産卵木の間は指先を使って締め固めてください。
6.最後にマットの上にゼリーと転倒防止材を配置すれば、産卵セットの完成です。
クワガタがひっくり返った時に起き上がろうとジタバタして、体力を消耗してしまいます。
転倒防止材というのは、爪がひっかかるようなものを置いてあげてすぐに起き上がれるようにするものです。
今回の場合は、産卵木を剥いだ樹皮。
こんなものでも十分ですし、建築端材の木片、園芸用のバークチップでも代用できます。
産卵セットの管理方法は?
出来上がった産卵セットは温度管理している場所で保管します。
基本的には放置で大丈夫なのですが、放置するゆえの注意するべきポイントもお伝えします。
- 昆虫ゼリーの交換
- 保湿状況
- きのこや菌の繁殖
昆虫ゼリーの交換
産卵セット自体は1~2か月程度放置するのですが、中にはメスがいますよね?
産卵セットを組んだ時に、ゼリーを20個とか大量に入れて1か月ほったらかし!なんて人を何人も見るのですが、私はオススメしません。
昆虫ゼリーも劣化や腐食します。
腐食したゼリーは、ダニや小バエの発生源となり産卵セットが害虫の温床になりかねません。
ですから私は少なくても1週間に1回は昆虫ゼリーを交換します。
1週間経ってゼリーがまだ残っていても、表面が乾燥してきて黄色味がかってきたら交換しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
これで今日からディディエールシカクワガタの産卵セットの組み方も覚えられたはずです。
あなたのブリードライフの始まりにしてもらえるとうれしいです。
ディディエールシカクワガタは結構レアなクワガタにはなりますが、きちんと飼育方法・産卵セットの組み方を理解すれば飼育自体そんなに難しくはないです。
皆さんの飼育がより楽しんで頂けるよう願っております。
次は2か月後、産卵セットの割り出しをやってみましょう!