産卵セットを解体してマットや産卵材から卵や幼虫を回収することを割り出しといいます。
私はクワガタ飼育している中で1番好きな作業になります。
これまで勉強してきた事や、そこにタイミングを合わせてきた事の結果が出る瞬間です。
産卵痕があれば「おっ?」とワクワクしますし、オガをピンセットで集中して取り除く際は普段の仕事のことなど忘れて全集中でやっています。(笑)
やりかたを間違えると卵を潰してしまう事もあるので、正しい割り出し方法で楽しんでくださいね。
ディディエールシカクワガタの産卵セットの割り出し

割り出しといきなり言っても先ずなにからやればいい?
大丈夫です、順を追って説明します。
先ずは必要な物と作業手順を説明しますね!
割り出しに必要なもの
ゴム手袋
トロ箱(ビニールシートでも可)
千枚通し(重要‼)
ステンレス製ピンセット
シリコン製ピンセット
プリンカップ(小さい幼虫用なので、150ccくらいで大丈夫)
ビニールテープ
油性マジック
割り出しの方法
上の転倒防止材・ゼリーは回収しておく
ケースをトロ箱にひっくり返す

材は端に寄せておいて、マットに卵や幼虫がいないかを確認する

プリンカップに上記マット(何もいないのを確認したマット)を詰める
材を割り出す
- まずは材についたマットを払いのける
- 木目に沿わない産卵痕を探す
- 産卵痕の上下を千枚通しを刺して剥ぎとる
- 産卵痕に詰まったオガを優しくステンレス製ピンセットで取る
- 卵・幼虫(以下卵)を発見したら、シリコーン製ピンセットで回収する
- プリンカップにマットを入れた物の側面にくぼみをつけ卵を優しく落とす
- 卵の上にふわっとマットを戻す
出来れば卵1つにつきプリンカップ1つ使うほうが良いです。このほうが後が楽です。
場所を取るのは困る・プリンカップが足りないなどの理由があれば、1つのプリンカップに4個くらい放射線状にくぼみをつけて入れても良いですが、孵化すると早めに個別飼育に移行する必要があります。
多頭飼育では、お互いに傷つけあってしまう事があるんです!
万が一産卵セットから卵が1つも出てこなかった場合には、ペアリングがうまくいってない可能性がありますので、再度ペアリングしてからもう一度産卵セットに入れましょう。
数が増えて管理するのが大変になってきて、これは何の幼虫?いつ孵化?次のマット交換の時期は?
そうならない為にもこの段階でラベルを書いておきましょう。
テプラーや紙製のものもありますが、テプラーのノリが残ったり、洗い物するので紙製はボロボロになったりします。
私がオススメするラベルはビニールテープです。
電気屋さんが電線の端っこにグルグル巻きにするやつです。
ラベルの記載事項は
- 種類
- 産地
- 累代
- 親サイズ
- 孵化日
- マット交換日
これは最低限書いた方がよいものです。
あとは個人的に何種類かのマットや菌糸を使って検証している場合等には、
- マットや菌糸の種類
- ボトルの大きさ
- 温度帯
なども付け加えても良いですね。
あくまでも自分が必要な情報を未来の自分が忘れないように、あとできちんと比較できるようにしておくことが重要です。
割り出しが出来た後には何をするの?

ここまでで割り出しについては大丈夫だと思います。
とりあえずは卵での管理をされていると思います。
卵から幼虫になることを孵化と言いますが、以下のような疑問も出て来るかと思います。
- どれくらいで孵化するのか?
- 孵化したら何をしなくちゃいけないのか?
ここでは孵化してから必要になることを解説していきますね。
これから必要になってくるもの
割り出しが完了したら、これから自分は何匹の幼虫を飼育できるのか数が把握できると思います。
卵が10個とれたら、必要なものは10個分用意すれば大丈夫です。
そういった意味でも卵や初令(生まれたて)の幼虫で取り出すほうが準備ができます。
準備するもの
- マット or 菌糸ビン
- クリアボトル(菌糸ビンを買われる方は必要ないです)
- インセクトスケール
- 虫スプーン
マットはクワガタショップなどに置いてありますが、だいたい10L入りなので、1袋で800ccボトル10本分は詰めることができます。参考金額:1000円~1400円/1袋
菌糸ビンもクワガタショップでの購入になりますが、最初はボトルで売っているものを購入しましょう。参考金額:400円~800円/1本くらいです。
クリアボトルは安いです。200円~400円/1本。
こだわりのマットや菌糸ブロックを崩して自分で詰める方にはクリアボトル購入は必須です。
インセクトスケールっていうのは要するに量り(ハカリ)ですね。
私がはじめたての時はキッチンの量りにラップを置いて妻に見つからない様にして、コソコソ使用してました。
虫スプーンもクワガタショップにあります。1000円~1500円
クワガタ用品として1番使うと思うのが虫スプーンです。
見つけたら必ず買う事をオススメいたします。
今後の作業
割り出しを完了させたらプリンカップが150ccくらいのもので幼虫を管理していると思いますが、
- 割り出し後3週間~1か月後 1回目の餌交換 プリンカップ→800ccマット or 菌糸
- 1回目の餌交換~3か月後 2回目の餌交換 800ccマット or 800cc菌糸
- 2回目の餌交換~3か月後 3回目の餌交換 ♀は新しい800ccへ、♂は1400ccへ移動
- 3回目の餌交換~3か月後 4回目の餌交換 ♂♀のボトルサイズは前回と同サイズでok
おおよそでいうとこんな感じの流れになります。
次の餌交換は〇月くらいだな?マットか菌糸ビン買っとかなくちゃなってことだけ意識しておいて下さいね。
ディディエールシカクワガタの産卵セットの割り出し方法まとめ

今回はディディエールシカクワガタの割り出し方法について解説していきました。
材産みタイプでしか楽しむ事ができない産卵セットの割り出し方法もお伝えしました。
材産みだから面倒と思う部分もあるとは思いますが、初心者だからこそ材産みタイプに挑戦してほしい!
慣れてくると面倒だからマット産みタイプを選びがちなんです。(;’∀’)
ディディエールシカクワガタは奥が深いので、ぜひ徹底的に楽しんでほしい種です。